スナカリ

2/12[日]15:20- 2/13[月]18:10- 上映

映画祭スタッフが一押ししたのが「スナカリ」。ネパールの奥地に所在するムグ群で生きる少女たちがサッカーを通じて成長する物語である。

彼女たちは若くして家事及び農牧などの仕事に従事しているため、貴重な労働力と目されている。さらに彼女たちは15歳から19歳までに結婚することが慣習となっている。発展途上国ではよく見る光景であるが、若い少女たちの可能性が閉ざされている状況だ。

そんな中、彼女たちが住むムグ群から遠く離れた都市カリラリで、少女サッカー大会の開催が決定。主人公の「スナカリ」を含めた少女たちがムグ群代表として、長い旅路を経てサッカー大会に挑む。

ネパールといえば、チョモランマなどの7000m峰が連なる高山地帯である。過酷な生活環境の中で、サッカーを通じて成長する彼女たちの生き様は強くたくましい。

近年ネパールサッカー協会は育成年代選手の強化を積極的に行っており、アンデルレヒトの下部組織にいたビマル・マガルやスペインに留学しているアンジャン・ビスタなどの若手選手の台頭が目覚ましい。辺境の地であっても若い選手たちを支援し続けるネパールサッカーの未来は明るいと感じた。

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