なぜ「HG」のスパイクを愛用?
清武選手はこれまで「アディゼロ F50」、「ナイトロチャージ」、「エース」、そして「プレデター」とadidasの様々なモデルを履いてきました。“思い出のスパイク”はありますか?
個人的に「ナイトロチャージ」は足にフィットしていたので印象に残っていますね。今の「プレデター」も気に入っています。それまではずっと緑の「エース」を、履きつぶすまで使っていました。というのも、僕は練習から試合まで基本的に一足のスパイクを使うんです。やっぱり足に一番馴染んでいるので。試合用と練習用で分けている選手も多いですが、逆に僕はすごいなと感じます。まあ、サッカー選手はみんなスパイクにこだわりがありますね。
――間違いないです!「エース」や「プレデター」のようにミッドカット形状のスパイクはどうですか?
履き口の感触が「プレデター」は良いですね。素材的に伸びるのですんなり履けますし、フィット感も全然こちらのほうが好きです(※シームレスプライムニットソックス)。前のは履き口がちょっと固めだったので…ディスっているわけじゃないですよ(笑)。
山口 今のモデルが良ければ大丈夫です(笑)。
――山口さん、「プレデター」の一番の売りどこですか?
山口 清武選手が今おっしゃっていたソックス一体型の形状による足との一体感やホールド感は特徴の一つです。また、「プレデター」といえば元々アッパーに搭載されたフィンの凹凸によってボールに対して力を与えたり、コントロールしやすいというところが売りなので、柔らかいニット素材を使いながらもボール精度を高めるためのフィン機能が搭載されているところが一番のポイントですね。
――なるほど。そうしたなかで清武選手は、中高生なども普通に履いているHGソール(※ハードグラウンド向け)のスパイクを以前から愛用していますよね。どのような理由があるのでしょうか?
僕は足の甲を何度も怪我していて、プロ選手が一般的に履くFG(ファームグラウンド向け)はスタッドの数が少ないので僕にとっては足への負担が大きいんです。
また僕の場合、HGでも芝のピッチで滑ることがそんなにないんですよね。ひどい雨のときならFG、あるいはSG(※ソフトグラウンド向けで取替式スタッドがあるモデル)を履いてみてもいいかなとは思うんですけど、この前の名古屋戦も土砂降りでしたがHGを履いて、一回も滑りませんでした。他の選手はツルツル滑っていたんですけど、僕は本当にまったく滑らなくて(笑)。
ドイツでも僕は冬場のぐちゃぐちゃのグランドでHGを履いていて、そのときも全然問題なかったです。だから、僕は足への負担とボールタッチの感覚を重視してHGのスパイクを使っています。
※上がFG、下がHGの『プレデター 18.1』。前足部のスタッド数が違うことが分かる。ちなみに、パッと見で分かりやすい両モデルの違いはそのスタッドのカラーだ。