長く幸せな15年間

CLと『スカパー!』の長く濃密な関係はもうじき終わりを迎える。

今回の放映権以降に関しては様々な意見があり、私のように『スカパー!』で見られないことに哀愁すら感じる人もいれば、そうでない人もいる。

私自身、『DAZN』のCL配信に不安を覚えていないと言えば嘘になるが、まだ放送が始まっていないこのタイミングで邪推をするのは不公平だと思っている。

ただ『スカパー!』がこれだけの中継をしてきたことで、CLファンの『DAZN』に対する敷居が上がったことだけは間違いないだろう。

日本にいながら見たい試合が当たり前に見られるという常識を『スカパー!』は築き上げた。映像はもちろんフルハイビジョンであり、放送の遅延や停止、画質劣化なんて心配したことすらなかった。

その意味において、『スカパー!』による15年間のCL放送がこの国におけるサッカー中継のスタンダードを変えた部分は少なからずあったはずだ。

「期末試験の5教科で学年一位を取る」ことを条件に、『スカパー!』の契約を実現させたのが15年前。

高校生の頃は夜中にもかかわらずつい叫んでしまい家族に白い目で見られ、大学時代は夜更かしをしすぎたおかげでいくつもの単位を失った。

しかし、この15年間には数えきれないほどの思い出があり、私がそれだけCLにのめり込むようになったのは間違いなく『スカパー!』が質の高い放送をしてくれたからだった。

そうしたかけがえないのない経験を提供してくれた『スカパー!』には感謝してもしきれない。CLという世界最高峰のスポーツコンテンツを、こうした愛ある放送事業者の下で堪能することができた私たちは幸せである。

『スカパー!』が送る通算1875試合目のCLでは、一体どんなフィナーレが待ち受けているのだろうか。

筆者名:桑村 健太

Twitter:@kuwaken0607

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