――以上を踏まえると、日本にも勝機はあると?
もちろんです。
日本との相性を考えても、このグループリーグで言えば、セネガルが最も手強い相手のように感じるでしょう。
ですが、苦手なシチュエーションが明確なチームですから、そこに徹したゲームモデル(プラン)を企てればいいわけです。
日本にとって「良いゲーム運びができている」とすれば、それはセネガルが攻めあぐねている展開ですね。
ただ、逆に言えば、正攻法で彼らと対峙することは非常に危険で、そのような状況に陥ることだけは避けて欲しいと切に願います。
コロンビア戦では良くも悪くもゲームプランが狂ってしまったでしょうから、西野監督が相手の長所を消して短所を突くことに重視する指揮官なのか、この試合でそういう面も明らかになるかもしれませんね。
さて、今回の「決戦前の最終分析!日本がセネガルに勝利するために覚えておくべき7項目」」はいかがだっただろうか。
少々、取り上げる項目が増えてしまったが、カレン氏の話を要約すると、セネガル戦における注意点と攻めるべきポイントは以下の通りだ。
①カウンターの場面以外では組織的な攻撃がない
⇒セネガル側にあえてボールを持たせる展開に持ち込む考えも有効
②スピード感が溢れるサイドからの局面打開は危険
⇒サイドで自由を与えず、スペースに蓋をする(3バックにしてウィングバックで対応するのも吉)
③ボランチを中心にしたパスワークに課題あり
⇒状況に応じて、プレスエリアを上げて「ボールの取り所」にしていく
③マネ以外にも「自力で何とかしてしまう選手」が多数存在
⇒遅かれ早かれ手痛い目にあうので、自陣深くに引きこもる守りは避ける
④組織的なプレス(特に中央エリア)は要警戒
⇒日本はボランチのところで無駄にボールをもたない、リスキーな縦パスも最小限に
⑤サイドバック周辺に比較的スペースが出来やすい
⇒日本のサイドの選手が大外に開き、攻撃の起点に。もしくはサイドバックの背後を狙う
⑥ファーサイドへのクロスボールについての対応に問題
⇒シンプルなクロスボールは基本的にファーサイドへ送り込むようにする
⑦「プルバック」への応対が苦手
⇒サイドバックの裏を取り、そこからの「プルバック」(マイナス気味のクロス)を狙う
セネガルとの試合を前に頭の片隅に置いて、応援してみても面白いかもしれない。
「雌雄を決する一戦」は、24日24時(25日0時)に火ぶたが切られる。