ーーその後、高校を中退してスペインのCDレガネスの下部組織に入団。渡西したきっかけは?

中学時代の高円宮杯終了後に、スペインに短期留学したいとレイソル側に頼んで、単身でバルセロナへ行ったことです。

契約を持ちかけられることはなかったですが、その時の雰囲気がすごく良くて、いい刺激を受けて。いずれ怪我を克服して、その時の課題も克服してまたチャレンジしたいなとその時思ったのが(後にスペイン挑戦を決めた)大きな理由ですね。

ーー実際にスペインに挑戦されたわけですが、高校卒業を待たずに中退した理由は?

一回スペインのユースの中でやりたかったからです。

大人になってからだと、日本でめちゃくちゃ活躍した選手でやっと1部に行けるくらいなので、ハードルが高い。それなら若いうちに行ってユースの1部を狙いたいなって。

日本とヨーロッパではシーズンのくくり方が違うので(日本は春秋制、欧州は秋春制)、高3の夏休みに高校を辞めて通信制の高校に転校しました(注:その後卒業)。

ーースペインで学べたことを教えてください。

メンタルがすごく変わりましたね。

日本にいた時はミスした時、自分のせいでうまくいかなかった時に、その日と次の日は落ち込んでいましたが、スペインでは自分が引きずっていたら周りの選手が「お前どうしたんだ?」って言ってくるくらいみんなオン・オフを切り替えるのがうまい。

だから、自分も切り替えは早くなったし、ネガティブに思う回数も時間も減っていきました。最初は慣れなくて、周りが負けても普通にしているのを見ると「負けたのになんで、みんな平気な顔をしているんだよ、空気読めよ」と思いましたけど(笑)。

試合でも、入りに失敗しても自分の中で修正できるようになりました。