鈴木 優磨
所属クラブ:鹿島アントラーズ
選出理由:「何かと話題を呼ぶエースがタイトル獲得に導く」
昨季の鹿島アントラーズは激動の1年を過ごした。7月に得点源の上田綺世がベルギーへ旅立ち、それまで好調だったチームは得点力不足に直面。翌8月にレネ・ヴァイラー監督の退任と岩政大樹コーチの新監督就任がアナウンスされ、最終的に4位でリーグ戦を終えた。
そのなかで鈴木優磨は、一貫して頼れる存在であり続けた。上田とコンビを組んだ前半戦は万能性を存分に発揮し、前線を幅広く動いてチャンスメイク。上田移籍後は組み立ての局面に参加しつつ、よりゴール前で仕事ができるよう試行錯誤を繰り返した。
また、強烈な個性も引き続き話題を呼ぶだろう。相手DFとの激しい駆け引きでヒール役が定着しているが、実兄の翔大がいわきFC時代にQolyのインタビューで「やはり世間だと『ヤンチャ』とか『悪童』といった嫌われる今のイメージがあって、批判も多いじゃないですか、ああいう性格だと。でもピッチを一歩出れば本当にかわいい弟ですし、見た目通りではないんですよね」と明かしており、ピッチを去る際の一礼など礼節を重んじる一面もある。
器用さゆえに様々なタスクを担うが、ここはゴール量産を求めたい。得点後の岩政監督との熱い抱擁を披露する回数が多くなれば、チームの勝利も増えるはず。エースがゴールを積み重ねた先にタイトル獲得が待っているだろう。