ここでこの大一番が来たことはものすごく意味がある
今季の山形はリーグ戦6勝4分10敗の勝点22で14位と低調であり、J1昇格プレーオフ圏内6位の仙台と勝点が12ポイントも離れている状況だ。この大一番を制して今後のリーグ戦に向けて勢いをつけたい。
ここまで思うような成果を出せていない山形の背番号10だが、新天地での成長を実感している。ダービーでは本来の実力を発揮して、反撃の狼煙を上げる構えだ。
――山形に移籍して渡邉晋監督の下で指導を受けています。現時点で得た手応えと成長を教えてください。
仙台でも自分の武器はドリブルと考えていましたけど、それ以外も身につけないといけないと感じていました。
その中で僕の所属2年目に遠藤康さんが加入しました。アドバイスをもらったとかではないですけど、遠藤さんのプレーを練習中に観察した中で、引き出しの多さを尊敬していますし、(自分が)できる部分がありました。
そこで身に付けた中で、最近は引き出しの多さを考えてやっています。自分もいろんなことを考えすぎていた部分もありましたけど、山形に来ていい意味でそぎ落とす、必要なものを揃える、プレーをシンプルにと、もう一度思い出してきたかなという感じがあります。
結果は出ていませんけど、最近はそこら辺の整理が自分の中でできてきたと思う。それはナベさんに出会って、またいい方向に行っていると思います。
――前節鹿児島戦では惜しい形で1-2と敗北しました。チーム、自身のコンディションは上がっていますか。
チームとしては、内容的にものすごくいいものを出せていると思います。チームの狙いを表現できていると思う。チーム全体の調子はものすごくいいと思います。
ただ最後の部分で僕がネットを揺らすかどうかが結果を左右してるところはある。そこは100%自分の責任だと思います。
自分の仕事を全うしないといけないと思っている。チーム全体としてはみんな素晴らしいと思いますし、僕も感覚というか調子がいい。最後に(自分が)ネットを揺らすかどうかにかかっていると思います。
――今季は順位の部分で納得いかない部分があると思います。そして、この「みちのくダービー」がターニングポイントだと思います。今季J1復帰に向けてチームを向上させていくためのイメージ、青写真を教えてください。
ここでこの大一番が来たことはものすごく意味があると思う。
ここで勝ってきっかけや自信を掴めば、化学反応が起きると思っている。何度も言うように、自分がネットを揺らすことだけに集中して頑張りたいと思います。
――チームと自身の目標、展望を教えてください。
諦めてないので昇格はもちろん狙います。個人としてはチームトップの結果を常に目指している。
ここからが勝負だと思いますし、ここからがリーグの面白い部分だと思うので気合いを入れて頑張ります。
――山形サポーターはユアスタで悔しい思いをされました。勝利を渇望しています。山形サポーターへのメッセージをお願いします。
とにかく全力で、あとは自分がネットを揺らすかどうかにかかっていると思う。
運がないと表現していいか分からないですけど、そういうチャンスシーンが最近多い。皆さんの後押しでその運をこっちに動かしてほしいと思います。
「僕はこのために記者を…」ヴィッセル神戸MF山内翔の取材中にあった思いがけないエピソード
新天地を求めて仙台から山形へ完全移籍した氣田。「禁断の移籍」とピッチ外では大きく騒がれたが、あのとき決断した選択と覚悟は一切揺るがない。古巣であり、宿敵相手にゴールを決めて、背番号10がチームを2015年以来10季ぶりのJ1復帰へと導く。