敏腕分析官の助けもあった

――壮絶なプレッシャーがかかる中で、選手のメンタルやコンディションを安定させる仕事は相当苦労しそうですね。

ケガ人をその間に出せないですからね。ただ1つ良かった点は、リーグ戦が全部終わって、(残り試合が)2つのカップ戦のファイナルだけだったんですよ。だからそれも良かったかなと思っています。

やっぱり、(リーグ戦)途中に(カップ戦が)あると難しいじゃないですか。だからリーグを優勝した時点で、ある程度は「これ本当に3冠狙えるな」という気持ちになれたし、選手も多分そう思っていたと思いますよ。

――以前取材した間瀬秀一監督(JFLヴィアティン三重)からブリーラムの長嶺寛明分析官についてお聞きしました。間瀬さんも「すごく優秀」と評価していまして、石井監督の目から見て長嶺分析官の分析はいかがですか。

分析力も非常にありますし、いろんな世界のサッカーを見ています。ミシャさん(J1北海道コンサドーレ札幌ミハイロ・ペトロヴィッチ監督)の下で長くやっていたので、攻撃のイマジネーションの部分がすごくあります。

――シーズン国内3冠を2年連続で獲得できたのも、長嶺分析官の力が大きかったのでしょうか。

そうですね。僕はすごく刺激を受けました。特に攻撃のところでね。僕のなかでは、確実に彼の影響は大きな割合を占めていますね。