日本から目指すトップリーグへの道
ヤリクさんの憧れの選手は、同郷でもあるウクライナ代表GKアンドリー・ルニン(レアル・マドリー)だという。サッカー選手としての目標は、ルニンのように世界トップレベルの舞台で活躍すること。
今年春にはスペインに渡り、スペイン1部ヘタフェの入団テストにも挑戦した。
──将来Jリーグでプレーしたいですか。
「横浜FCには練習の機会をいただき、すごく感謝しています。
でも、将来はトップクラスのチームでのプレーにチャレンジしたい。(入団)テストも受けてみたいという気持ちもあります。 これからは移籍ウィンドーもオープンになるから、いろんなチームに見てもらいたいですね」
──となると、やはり目指す場所は欧州ですか。
「今年5月にアンドリー・ルニン(スペイン1部レアル・マドリーのGK、ハルキウ出身)のお父さんに紹介してもらってヘタフェの(入団)テストに参加し、そこで練習をしました。 練習を通じて、向こう(スぺイン)のレベルがどれくらい高いか、自分がどれくらい頑張らないといけないかも分かってきました。
ヨーロッパ・スペインのレベルは高いし、みんな(ヨーロッパのリーグに)行きたいという夢を持っています。
でも、まだそういう遠い未来のことは考えずに、いまは近い未来を考えて「日本のチームで頑張りたい」という気持ちが1番強いです」
──ヘタフェにも行かれたんですね。
「ヘタフェではAチーム(トップチーム)で、Bチームでも練習しました。
Aチームではフィジカルのレベルも高く、身体のメンテナンスも難しかったです。
また日本とスペインでは時差もありますし、気候が違って慣れるまで時間がかかりました。
ただ、(ヘタフェのスタッフから)『もしこのまま頑張れば私たちは見ている』と言ってもらいました。行って良かったと思います。
もし日本のチームからヘタフェに移籍したら、(チームにとっては)いい移籍金になるかもしれませんね(笑)」
──日本の気候もウクライナとはまったく違います。日本に来たときは大変でしたか。
「とても熱い(日本語)。昨年の夏はトップチームで練習したけど、慣れるまで夏は大変でした。
暑さに慣れたらいいんだけど、まったく違う気候で育ちましたからね」
(脚注:在日ウクライナ大使館によると、ウクライナの首都キーウの年間平均気温は9.6度)