守りに優れた選手たちがそろう
アジア最終予選で強豪国と渡り合うほどの堅守を支えたインドネシアにルーツを持つ欧州出身の選手たちは非常に強力だ。今季のMLSオールスターに選出されたオランダ出身のGKマールテン・パエス(FCダラス)は、出足の早いセービングとハイボール処理に優れており、インドネシアの堅守に一役買っている。
センターバックも実力者がそろう。先述した秘密兵器のディクスに続いて、セリエAヴェネツィアでレギュラーCBを務めるDFジェイ・イツェス、左足のキック精度に優れ、サイドバックとCBを兼務できるDFカルフィン・フェルドンク(オランダ1部NEC)、J1セレッソ大阪でもプレーした長身CBのDFジャスティン・ハブナー(イングランド1部ウォルヴァーハンプトン)、プレミアリーグ52試合、ラ・リーガ123試合出場の経験豊富なDFジョルディ・アマトが控えている。
ウィングバックには推進力のあるドリブルが光るMFネイサン・ジョー・アオン(イングランド2部スウォンジー)、堅実な守備と上背を使った空中戦が得意なDFサンディ・ウォルシュ(ベルギー1部メヘレン)とタレントがそろっている。
国内出身選手にも実力者がおり、数多くの欧州産DFを押しのけて3バックの一角でタイトな守備を見せて存在感を示したDFリスキ・リド(インドネシア1部プルシジャ・ジャカルタ)は同国生まれの選手であり、東南アジア出身のセンターバックでも屈指の実力者と地元メディアから高く評価されている。
個人能力に優れた欧州出身選手が形成するディフェンスラインは非常に堅く、実力者がそろうオーストラリアやサウジアラビアであっても攻略し切れなかった。守備の力だけでいえば最終予選出場チームの中でタレントがそろっているため、アジア最強の日本代表であっても攻略は簡単にいかないかもしれない。