2011年6月2日(木) - スタッド・ペルック(イエール)
China
0
0-1
0-2
3
Hungary






得点者
42'
54'
80+1'
カトナ
フタチュ
エペル


オリンピック予選との兼ね合いもあり、今大会唯一のアジア勢として参加する中国。今回派遣されているメンバーはU-18のカテゴリであり、他の国と比べると2、3歳若いチームである。才能を感じるプレーは見せたが、初戦はハンガリーに大差で敗北する結果となった。

スコア自体は0-3とコテンパンであったが、決して試合全体を通して劣勢だったわけではない。攻撃陣の勢いあるドリブル突破や縦の侵攻力は効いていたし、全体が押し上がり中盤でプレスが掛かれば攻勢を保てた。しかし、試合を通してそれを維持することが出来ず、波があった。

正確にはキックオフから20分、そして後半開始から15分間。前者の時間帯では丁寧にボールを繋ごうとしすぎて時間をかけ、ビルドアップしたがるアイシャンやリ・ソンギからの縦パスが通らずカウンターを受ける繰り返しだった。その後ロングボールやドリブル、高い位置からのコンタクトプレーなど「中国らしい」パワーサッカーに移行して反撃したが、後半開始時に4-3-3に変更したことが仇になった。

確かに前半バロフを上手くマークできなかったというところはあった。ハーフタイムの時点では0-0だったので、まずは守備を修正しようという考えになっても自然だ。しかし、システムの変更は再びチームを受け身にさせ、プレスの位置が下がり、ハンガリーに攻撃を許す。そして立て続けに2失点。センターフォワードのチェン・ハオを外したために攻めの決め手も乏しかった。

そして、勝利したハンガリーは中国とは逆。「確固としたやり方を80分続けた」サッカーであった。まずは守りをしっかり固め、ボールを奪ったら近い味方と1、2タッチでパスを回し、相手が食いついてくればすかさずサイドに長いボールを通す。そしてウイングのドリブルで仕掛けてサイドアタック。

リードした後もやり方ははっきりしていた。引いてブロックを形成し、サイドバックは一切上がらず、前線の4人だけで素早いカウンターを仕掛けた。守備では守っていても不安定なところがあり、個人の能力では中国と大きな差があったとは思えないが、とにかく状況に応じて決まり事を守ってプレーしていた。

相手のもたつきに乗じて後半開始直後、ゴチュトニィが右サイドから入れたクロスをファーに飛び込んだカトナが合わせて先制。さらに54分にはカウンターでフタチュが左サイドからドリブル、アイシャンとリ・ソンギを振り切ってゴールに決めた。

さらに試合終了間際には、ガオ・シェンがバックパスをトラップミスしたところを見逃さず、途中出場のエペルがチェック。ボールを奪って無人のゴールに流し込み、3点目を獲得。安定した試合運びを見せ、初戦を勝利で飾った。

(筆:Qoly編集部 K)


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