シュートを意識させるボールの「置き場所」。

最高速度に乗りながらも、ロナウドの体勢は全くブレることがない。

内側に切れ込みながら、チチャリートの存在を確認。それでもボールは、左足でシュートを撃ち込むことが出来る位置に置き続ける。

だからこそ、DF2人に迷いが生まれる。

「左足で撃ち込まれることを考えて、ファーサイドへのシュートコースを切るべきなのか」というのがDFにとって当然考えなければならない部分だろう。

実際、この角度から見るとGKと内側のDFがニアサイドを担当、外側のDFがファーサイドへのシュートコースを消そうとしていることが解りやすい。

ここでロナウドの妙技が炸裂する。左足でシュートを撃てる様にボールを運びながら、右足でのパスを選択したのだ。

【次ページ】右足でのパスに隠された技。