さといも「結局、ペジェグリーニって監督は中堅ちょいのところを指揮させると輝くけど…エリートとして育ってきたエースを集めたチームだと、どうしても説得力がないよね。レアルでも結局上手くはいっていない訳で。」

黒崎「それはつまり、人心掌握力がないってことですかね。」

さといも「うーん、ちょっと違うんだよね。ビジャレアルの前とかだと、チリのクラブ3つで指揮官経験があるだけで。割とコツコツやってきたタイプの人って、エリートってなかなか扱えないっていうのが一般的な組織論かなと思うんだよね。そういう意味でコンパニっていう、コツコツタイプが駄目になってしまったのは痛かったんだと思うよ。彼はペジェグリーニにとって、最も重要な選手だったのかなと思うので。」

結城「その見方は面白いですね。確かにミルナーであったり、ヨベティッチであったり、コンパニであったり。そういう選手達を上手く使ってこそのペジェグリーニ、っていう気もするんですが、今季はそういった選手がイマイチ活躍出来なかった面もあったので。」

さといも「全然関係ないけど、コメントの中にレキクの名前があるってのは感動するね。」(※今季はPSVにレンタルされていたオランダ人DFカリム・レキク)

結城「その関連で言うと、シティが他のビッグクラブに追随するようにレンタルを使い始めた、っていうような印象ですよね。そういう意味では、彼らの地盤も相当キッチリしてきているんだろうなあと。」

さといも「その点に関してはもう、仕方ないよね。もうレンタルをするしか、選手に経験を積ませることは出来ないもの。チェルシーはやり過ぎだけども。」

らんぷす「それは否定出来ないですね。」

黒崎「実際、U-21プレミアリーグがどこまでトップレベルでの経験を積ませる場として機能しているかは解りかねますしね。」

結城「後はマンチーニの頃、フォワード4人(ジェコ・アグエロ・バロテッリ、テベス)を併用するのが上手だったじゃないですか。全員、そこそこ満足させていたような印象があるんです。その頃の名残なのか、シティのフロントも積極的に4人のFWを揃えようとしますよね。ただ今季は結局、ボニーもヨヴェティッチもイライラしたまま、シーズンを終えてしまったという。ジェコも、あんまり上手く使ってもらった感じがありませんし。エースのアグエロだけが、満足の出来るパフォーマンスだったのかなと。」

さといも「元々2トップを使う人なんだけどね、ペジェグリーニ。」

結城「それでもFW全体を上手くマネジメント出来なかった、っていうのは感じます。前線の選手を使い分けながら競争を煽ったりとか、そういうのも見えなかった。後、1トップが増えたのかなと。」

さといも「そこは中堅から出てきた監督がぶつかる壁じゃないかな。上手くバランスを見つけるかローテーションするかどっちかなんだけど、それも出来なかったよね。アンチェロッティみたいにバランスが良い形を見つけるか、ベニテスみたいに頑なにローテーションで行くか。」

らんぷす「ボニー獲得も明確な意図を感じられなかったような。チェルシーへの嫌がらせなんじゃないかと。」

結城「確かに補強方針は、ちょっと今季ブレがあったような気がしますね。ボニーは、結局使い方がハッキリとは見えませんでしたし。」

黒崎「ベギリスタインもコネを生かして動いているようですけど、今季はマンガラとフェルナンドの獲得で批判が強まっているようですしね。焦って大物取りとかに動いていくのは、ちょっと怖いですよね。」

さといも「ペジェはもうちょっと知恵袋というか、副官が必要かなと思う。」