8日、リーガ・エスパニョーラのバルセロナは、本拠地カンプ・ノウの改築に向けたデザイン案に日建設計&パスカル・イ・アウジオ・アルキテクテスのものを採用したことを明らかにした。

各国45の事業者による新カンプ・ノウ(「新しい」という意味が重複するが・・・)デザインを受け取ったバルセロナは、それを昨年9月に8つへ絞り込み、先日最終的な決定を下した。

FCバルセロナの5名、カタルーニャ建築専門学校の3名、バルセロナ市議会の1名による陪審員グループの判断により、日建設計&パスカル・イ・アウジオ・アルキテクテスの案を採用した。

このデザイン案を選択した理由については、『エレガントで民主的であった』と発表されている。

現在の規模である9万9354人から10万5000人に拡張される。それはかつてのカンプ・ノウの収容人数である12万よりも少ないものだが、可視性とスペーシング、そしてアクセシビリティが限界まで考えられているという。

各階層にはさらに視認性を向上させるための急峻な傾斜が加えられる。第2層についてはおおよそそのままで残されるが、第3層についてはスタジアム全周に渡って拡大される。

建設中もこれまでのチケットホルダーは全て収容することが可能で、第3層にはこれまでシーズンチケットのキャンセル待ちをしていたクラブメンバーも収容される予定となっている。そのサポーターを重視したプロジェクトが「民主的」と考えられたと思われる。

なお、プロジェクトについてはすでに一部がスタートしており、カンプ・ノウに隣接する小スタジアム「ミニ・エスタディ」をクラブの練習場へ新設する工事が始まっている。

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