「10年」という月日は決して短くない。サッカーに限らず多くの物事が変わってしまうのに十分な期間だ。

そこで、この10年間がどれほどの期間であったのか実感するため、2022年になったら10年前になってしまう「2012年のサッカー界の出来事」をまとめてみた。

川崎フロンターレ、風間八宏監督就任

今年、2度目の明治安田生命J1リーグ連覇を達成した川崎フロンターレ。

4度のリーグ優勝などここ5年間、毎年タイトルを獲り続けている彼らにとって、2012年はターニングポイントとなった年だ。

4月11日、2年目の相馬直樹監督を成績不振により解任すると、その12日後に就任が発表されたのは、Jリーグでの指導実績がなかった筑波大学蹴球部監督の風間八宏氏。

独特なスタイルを浸透させるため、就任初年度に息子の宏希と宏矢をチームに加えるなど疑問を呈する声が絶えなかったが、強化部を含む当時の決断が「英断」であったことは10年の月日の中で証明されている。