戦術を体現するキーマンたち

最終ラインからのビルドアップを基調とするチームに欠かせないのが、舞行龍&千葉のベテランCBコンビだ。

ともに足下の技術に優れ、鋭い縦パスでパスワークを加速させるのに加え、機を見たロングフィードで攻撃にアクセントをつける役割も担う。

両名ともJリーグでの経験が豊富で、精神的支柱としても頼りになる。特に明るい性格で知られる千葉は盛り上げ役としても存在感を発揮しており、先日J通算400試合出場を達成した背番号35はピッチ内外でチームを支えている。

また、タレント揃いの2列目もバリエーション豊かな攻撃に不可欠だ。誰がポジションを奪ってもおかしくないほど実力は拮抗しているが、その中でも右サイドハーフまたはトップ下で起用されている三戸は要チェック。

6月1日からウズベキスタンで開催されるU-23アジアカップに選出された若武者は、果敢なドリブル突破とスピードに乗ったプレーを武器とする。第18節・水戸ホーリーホック戦では、自陣でのインターセプトからスピードあふれるドリブルで一気に抜け出し、勢いよくシュートを沈めてみせた(動画は3:05~)。

クラブのみならず、世代別代表での飛躍も楽しみな有望株だ。

また、主戦場とする左サイドで輝きを放つ本間も更なる成長に期待したい逸材である。かねてよりテクニックの高さ、そして観客を魅了する独特のドリブルで将来を嘱望されてきたが、今季はよりゴールに直結する働きを披露している。

ここまでリーグ戦16試合で4得点を記録しており、キャリアハイである7得点(2020シーズンに記録)を超えてほしいところだ。