――個人技の塊のようなチアゴ・アウべス選手のインパクトは強烈ですね。

私も興奮しました。ただ、その最初のインパクトが強過ぎてチアゴ選手が警戒され、現在は対策を練られたために苦しんでいます。チームとしても怪我人が多く出てしまって踏ん張りどころですね。

それでもデューク選手が最前線で踏ん張ってボールを収め、今年の売りである2列目の選手の特徴で得点は獲れています。デューク選手は清水エスパルス時代にウイングバックでもプレーするなどサイドのイメージが強いと思うのですが、ファジではセンターフォワードとして替えが利かない存在です。

今年は主力の半数以上が新加入選手というチーム編成の段階から今までにはないシーズンになっています。特に今までファジには外国籍選手が少なかったのですが、今年は5人も在籍していて全選手が活躍しています。

ちなみに、私は去年まで2年在籍されたパウリーニョ選手(松本山雅)は完全に日本人だと思って接していました(笑)。

――センターバック(以下、CB)にもヨルディ・バイス、柳育崇と田中マルクス闘莉王さんのような得点力のある選手が揃いましたね。

デューク選手もいますし、ターゲットになる選手が増えましたね。全25得点中12ゴールと半分を占めるほど、セットプレーが強みになっています。

――3年ぶりJ1参入プレーオフの復活で以前のような大混戦なJ2が戻ってきています。

今年はGWの頃までは横浜FCが無敗で独走していたんですけど、急に勝てなくてなった同時期、逆にファジは3連勝もあって一気に順位を上げました。

その後は連敗もあってJ2独特の難しさを感じているところですね。なかなか勝点を伸ばせない。でも2連勝すれば一気に上位へ上がれる。今までもそういうシーズンが多かったんですけど、今年は例年以上に大混戦です。

――そんな中、今年のファジにはプレーオフ圏内の6位以内を期待できるのでは?

今年はクラブとしても『絶対にJ1へ行く』と明言しています。

また、ファジは2016年にプレーオフ決勝まで行きながら惜しくもJ1昇格を逃したチームで、木山監督もこれまで率いたジェフ千葉や愛媛FC、モンテディオ山形をプレーオフにまで導いてきた経験がありながら、未だJ1昇格は勝ち取れていません。

チームも監督も似たような悔しい経験をしているだけに、昇格へ期する気持ちは同じです。是非、クラブ史上初のJ1昇格を見届けたい!そして、J1昇格インタビューをしたいと思います!