6位 ジネディーヌ・ジダン

サッカー界には、最もクリエイティブなタレントは、最も効率が悪いという通念がある。そのスタイルは犠牲を伴う。それがラグジュアリーな選手の考えだ。

ジダンはありうる限りで最もラグジュアリーな選手だったが、勝負強さも兼ね備えていた。

うっとりするようなテクニック、優雅さ、競争心、その瞬間を見逃さない尋常ではない能力。

基本的な役割は円滑化と創造であり、得点を量産するタイプとは程遠かったが、驚異的な決定力があった。2度のW杯決勝でのゴールと2002年のCL決勝での衝撃ゴールがそれを証明している。

ただ、彼は生産的だったかもしれないが、常に芸術家の仕事を見ているような感覚があった。

大半のスポーツ選手は、輝くメダルのために美学や贅沢を犠牲にして、成功をもたらす可能性の高いことを中心に自分のプレーを組み立てる。

ジダンにとって、そういった妥協は邪道だった。成功はピッチ上での美しさから派生する必然的な結果にすぎなかった。