「人間味があった」今年のなでしこジャパンが魅力的だったワケ

――話は飛んで今回の女子W杯。率直にどんな感想をお持ちでした?

コスタリカ戦で勝利したあとのなでしこジャパン

ワクワクしましたね。ちょっと前は「大丈夫かな?」とか、いろいろなプレッシャーに押しつぶされているんじゃないかなとか。「世界一を取らなければいけない」という重荷を背負っている感じがしていました。

ただ今大会を見て、「重荷を背負った上での覚悟」に加えて、それにうまく自信が重なってあのようなパフォーマンスに繋がったのかなと思います。

結果はついてこなかったですけど、日本らしさという部分ではハードワークやひたむきに頑張る姿を見せてくれたので、もう一歩女子の魅力を継承してくれたのかなと感じました。

―結果以上に「なでしこってすごいな」「なでしこ面白いな」という印象を与えた大会だったように思います。

イキイキしているというか、伸び伸びしているというか…。それは自分のためだけではなく、チームのためとか、未来ある子どもたちに何かを与えたいとか、日本の国民に何かをもたらしたいという思いが上手くプレーに繋がったのかなと感じます。

映像を見ていても、サッカーが面白いかどうかではなくて「人間味がある」。楽しいとか、悔しいとか、そういう表情がとても現れていました。

「表現力」と言えばいいんでしょうか。そのようなところがとても魅力的だったのではないかと思います。

ギクシャクすることなく、お互いにリスペクトしあって伸び伸びやっている。そこがうまく行っていないチームは、外から見ていてもわかりますよね。そのようないい信頼関係が築けていたんじゃないかな、と感じました。

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2003年に女子ワールドカップが開かれたアメリカでは、サッカーを知らない人も「ワールドカップというスポーツイベントを楽しむ」ために他国同士の試合にも多くの観客が詰めかけていたという。

今もスポーツビジネスでは世界の最先端を進み続けているアメリカの文化。それを体感したことは今も衝撃として残っているそうだ。

また、なでしこジャパンが2003年から2007年にかけて徐々に「スタイル」を作り上げ、そして2011年に花開く…という粘り強い強化を行っていたことも興味深いポイントだ。

なお、次に公開する第3回では、指導者となった大谷未央さんに「男子と女子の違い」について、コミュニケーションや怪我防止法、コートの広さ、ユニフォームなど細かいところまで聞いてみたぞ。お楽しみに。

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