タイサッカーの成長

――タイのサッカーは目まぐるしい成長を遂げているとお聞きします。石井監督から見てタイのサッカーについて成長を感じていることはありますか。

成長は感じているんですけど、実は他の東南アジアの国もかなり力を入れていると感じているんですよ。だから、他の国との差が縮まってきた感じがしていて、いまはタイが追い付かれている感じがするんですよ。

日本とタイの差は、ちょっと離れている気がしています(苦笑)。だから僕はこのタイのサッカーをもっと、もっと日本に近づけるぐらいまでレベルアップしないと、次のワールドカップ出場枠が増えているにもかかわらず、タイのワールドカップ初出場は狙えないんじゃないかとすごく心配しています。

――ベトナム代表も元日本代表監督のフィリップ・トルシエさんが就任しましたね。

カンボジアにも本田圭佑がいましたね。インドネシアもいま景気が良くなってプロリーグに力を入れようという噂も聞いています。なのでそこはかなり心配です。

――東南アジア最強を決めるAFF三菱電機カップ(旧AFFスズキカップ)は見られたと思いますが、試合を見ていかがでしたか。

(タイ代表は)ブリーラムの選手を中心にうまくやっているのかなと思います。なので、いまブラジル人監督がやっているんですけど、そこを協会も含めてもっと本気でタイのサッカーを強くする形を考えなきゃいけないかなと思っています。

あの(三菱電機)カップでは他を圧倒して、タイが安定的に優勝するぐらいまでのところまでいかないといけないのかなと思いますね。すごく苦しんでいたと思いますので。

――タイ代表含めてタイのサッカーはまだ発展途上でしょうか。

はい。本当にもったいないと思いますね。だから2026年はタイ代表が(ワールドカップに)初出場を絶対に果たさなきゃいけないと思います。

――ブリーラムの監督としてその一助になりたいですか。

そうですね。そうなりたいと思っています。