いよいよ始まるワールドカップのアジア最終予選(3次予選)。
先日、9月の中国戦とバーレーン戦に向けた日本代表メンバーが発表され、19歳の高井幸大が初選出された。
高卒2年目ながら所属の川崎フロンターレで成長し、パリ五輪では守備の中心選手として高いパフォーマンスを見せた高井。
9月4日に20歳の誕生日を迎える彼は、どんなところに優れた選手なのか。ストロングポイントを4つ、名前に因んで紹介する。
身長が「高い」!
まずは「名は体を表す」と言っても過言ではない、背の高さ。その長身ぶりは、196cmのイブラヒマ・シセ(マリ)が肩を組みたくなるほどだ。
高井の身長は、192cm!体重もプロ1年目の昨季は84kgだったが今季は90kgと体の幅が増してきた。
実はサッカーの日本代表歴を持つフィールドプレーヤー(FP)において、身長190cm以上の選手は現在に至るまでわずか4人しかいない。
194cm:ハーフナー・マイク
190cm:松浦敏夫(※80年代に国内リーグで2度の得点王に輝いた大型FW)、平山相太、町田浩樹
もっとも身長が高かったのはFWハーフナー・マイクの194cm。つまり今回初招集された高井、そして望月ヘンリー海輝(FC町田ゼルビア)は、歴代2位の高身長なのだ。
高井か望月が試合に出場すれば、日本代表史上5人目の身長190cm超えFPに。ちなみに、GKも合わせるとシュミット・ダニエルの196cmが歴代最長身となっている。
経験値が意外に「高い」!
今回の日本代表には、パリ五輪組から高井と細谷真大の2名がメンバー入りを果たした。
両者ともに五輪での印象的なパフォーマンスからA代表招集に至ったはずだが、それ以外にも、細谷にはなく、高井は持っているものがある。それは、世代別ワールドカップの経験だ。
細谷など2001年や2002年に生まれた選手たちは“コロナ直撃世代”に当たり、2020年のAFC U-19選手権や2021年のU-20ワールドカップが中止に。貴重な経験を積む場を失ってしまった。
一方、高井は2023年にU20アジアカップとU-20ワールドカップへ出場。特に後者では、驚きの右サイドバックに抜擢されチームはグループステージ敗退に終わったものの全3試合にフル出場している。
中2日での連戦だったため最後のイスラエル戦では失点にも絡んでしまったが、アルゼンチンでの過酷な戦いを経て選手としてさまざまな面で成長。持ち前の楽天的なメンタリティもベースがさらに強固になった印象だ。
昨年のU-20ワールドカップ組でパリ五輪に出場したのは高井ただ一人。あの大会での経験がU23アジアカップや五輪での飛躍につながったことは間違いない。