今夏、セルティックから英3部のバーミンガムに移籍した岩田智輝。新天地では2試合連続で圧巻のゴールを決めており、「モンスター」と賞賛されている。
ただ、岩田は横浜F・マリノスでプレーした2022年にはJリーグの年間MVPに輝いたほどの選手。イングランドとはいえ、3部レベルで違いを生み出すのは、当然といえる。
岩田はバーミンガムで韓国人MFペク・スンホとコンビを組んでいるが、地元紙『Birmingham Mail』は、こう伝えていた。
「ともに27歳のペクと岩田は、バーミンガムの中盤に対する予想を180分で変えた。ペクは88%、岩田は89%だったパス成功率は、バーミンガムファンたちにとって当たり前でなかったものだ。これまでMFがほぼプレッシャーを受けない状態でスタンドにパスを蹴り込む姿を見ていた人にとっては、ペクと岩田のテクニックは高く評価できる。
2人とも体躯に優れ、機動力もある。岩田が2人のロザラム選手を振り切って突き進んだのは、シンプルながらセンセーショナルだった。彼らの最大のスキル、そのインテリジェンスを示すのは、どちらもポジションを固定していないことだ。岩田はより守備的、ペクはより自由を与えられるはずだが、彼らは仕事を分担し、スペースを巧みに埋める。(特性とは逆に)岩田は2試合で2ゴールを決め、ペクはDFラインの前をプロテクトした。
すでにバーミンガムで2ゴールを決めた岩田がセルティックでの32試合では1ゴールだったという事実は、彼が自分のレベルより下(のリーグ)でプレーしていることを示唆している。ペクも3部でコミットする必要はなかった。彼はそうすることで韓国代表に招集される可能性を損ねた。
ただ、2人は大局的に物事を見ており、それはバーミンガムが来季2部に挑戦することだ。才能ある若手もいるバーミンガムの中盤は、すでにほぼすべての2部チームよりも強いので、補強の必要はないだろう。
ペクと岩田のコンビは、バーミンガムのこの10年かそれ以上で最高のものだ。プレミアリーグにいた時代まで遡らなければ、2人を超えられないかもしれない」
2人の活躍を讃えつつ、本来はどちらも3部でプレーするようなレベルではないと評価していた。横山歩夢も所属するバーミンガムは1年での2部復帰を果たせるだろうか。
ちなみに、レアル・マドリーに所属するイングランド代表MFジュード・ベリンガムは、バーミンガムが2部にいた2019-20シーズンにプロデビュー。彼がバーミンガムでプレーしたのは44試合だけだったが、つけていた背番号22が永久欠番になったことが話題になった。