プロで直面したフィジカルの課題

2020年からJ3福島ユナイテッドFCに入団し、プロの門をたたいた青山。

しかし、福島では度重なる負傷に悩まされ、自身が思い描いていた活躍は見せられなかった。

2021年11月に契約満了が言い渡されるまでの苦難の2シーズンを振り返ってもらった。

パース・グローリーでプレーする青山(Getty Images)

――びわこ成蹊スポーツ大から福島ユナイテッドに入団した経緯を教えてください。

「J1のチームとJ2のチーム、福島ユナイテッドの3チームの練習に参加したのですが、オファーをもらえたのは福島ユナイテッドだけでした。

少し待てば他のチームからも練習参加に呼んでもらえると聞いていたのですが、焦りもあったのですぐにオファーをくれた福島に行きました。

当時、松田岳夫(たけお)さんが(福島ユナイテッドの)監督をしていて、すごく自分のプレーを評価してくれて、練習も面白いので『自分はこういうサッカーを求めているんだな』と思って入団を決めましたね。

松田監督のサッカーは、ポゼッションでパスをつないでいくスタイルを目指していて、僕が活きているなと感じました」

ウェリントン・フェニックスとの親善試合で得点を決めた青山はチームメイトから祝福を受けた(Getty Images)

――プロになって最初に直面した課題は何でしょうか。

「フィジカルです。『フィジカル』と言ってしまえばすごく簡単かもしれませんが、プロの高い強度の中で日々練習をしていくフィジカルがまったく足りませんでした。

大学のときは『相手に当たらなければいいでしょ』と思っていたので、ほとんど筋トレをしていませんでした。

プロになった途端に強度が一気に上がって、僕はプロで戦うフィジカルを持っていなかった。それですぐにケガをしてしまいました。

ケガはアクシデントもありましたが、大学のときに圧倒的なフィジカルをつけてプロに上がっていれば、また違うシーズンになったのかなと思いました」

――2021年、新型コロナウイルスが猛威を振るいました。青山選手も同年の4月から7月ごろに新型コロナウイルスの症状に苦しんだと聞きました。

「プロ2年目のときですね。最初のミーティングで個別のミーティングがあり、そのときに『いまのプレースタイルではチームにフィットしない』と言われ『このままだとやばいな』と思いました。

キャンプに復帰してから徐々にコンディションが上がってきて『よし頑張ろう』と思ったときにコロナに罹りました。

クラブで初めての感染でした。コロナはおそらく3週間くらい休めば治ると思うのですが、僕は3ヶ月も休んだんです。

コロナどうこうではなく、3ヶ月も休んでしまい、もうメンタル的に(ダメージが)きていました。