2011年4月15日(金) - エスタディオ・フィニバンコ(コインブラ)
Academica
1
1-0
0-1
1
Vitoria Setubal
ミゲル・フィダルゴ
14'
得点者
87'
クラウディオ・ピチブー


13位、14位とリーグ残留争いの直接対決となった一戦は、1-1の引き分けで終了。アカデミカが効率的なサッカーで先手を奪ったが、退場者を出して絶体絶命となったセトゥバルがセットプレーのチャンスをものにし、ドローに持ち込んだ。

マヌエル・フェルナンデスを解雇し、監督初経験のブルーノ・リベイロ(90年代終盤にリーズ・ユナイテッドでプレーしていたことで知られている)をコーチから昇格させたセトゥバル。指揮官交代後は非常に攻撃的なサッカーを指向しており、今日もセンターバック2枚とシウヴァ以外は全員攻撃に特徴がある選手を起用した。

しかし、アカデミカのシンプルなサッカーに苦しめられることとなる。攻撃に出るのが早いところを利用され、カウンター、そして大きなサイドチェンジを多用されてスペースを使われてしまったのである。これは「攻めに出てきたら一発で崩しちゃうよ」という“脅し”でもあった。

それでも果敢に攻めることを選択したセトゥバル。ところが14分、相手の狙い通りにディオゴ・ヴァレンテの飛び出しを許し、クロスボールをミゲル・フィダルゴに押し込まれてしまう。正確に言えばこの場面はオフサイドであったが、結果として主審はゴールを認めた。

攻めに出ようにもアカデミカのプレーは効率的で、セトゥバルには対処できなかった。時間が経つごとにカウンターへの恐怖感が攻撃参加の意識を抑制し、前線に人数がかからなくなる。よって放り込みが多くなり、ネカのテクニック、ゼカとピチブーの機動力も生かせなくなった。

後半に入ってもセトゥバウの流れは悪かった。49分にはディエゴのおかげで失点こそ免れたものの、セットプレーからヴァウドミロがソウを引き倒してPKを与えてしまう。さらに60分にはジョゼ・ペドロがスグに対してのタックルで2枚目の警告を受けて退場。最悪の展開であった。

しかしツキのなかったセトゥバウに、最後に天使が降りた。終了が間近となった87分、左サイドからクラウディオ・ピチブーがフリーキックを入れると、それに前半途中出場したエンリケが飛び込む。わずかに触れずに終わるも、これがペイセルの動きを止めた。ボールはゴール左隅に吸い込まれ、土壇場で試合は振り出しに戻された。


(筆:Qoly編集部 K)


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