2018シーズンの明治安田生命J1リーグもレギュラーシーズンが終了した。

世界的プレーヤーの来日、川崎フロンターレの2連覇、最終節までもつれたACLや残留争いなど、今季もJリーグのファンを盛り上げるトピックには事欠かなかった。

その中でも筆者が取り上げたいのが、2018シーズンのJ1において「覚醒」を遂げたアタッカーたちの存在である。彼らの名前を眺めながら、今季のJ1を改めて振り返って頂けると幸いだ。

なお、その活躍が森保一日本代表監督の目に留まり、A代表初キャップを飾った選手は今回の選出から除外している点はご留意頂きたい。

金子翔太

清水エスパルス
23歳
163cm/58kg

JFAアカデミー福島の3期生として清水エスパルスに加入後は、なかなか出場機会を得られず、栃木SCへの期限付き移籍も経験したが、復帰後は着実に成長。J1に昇格した昨季にリーグ戦26試合で4ゴールと芽を出し、今季遂に大爆発を果たした。

自己ベストを大きく更新する二桁得点の大台に乗っただけではなく、7アシストでチームメイトにもゴールをお膳立て。同様に急成長を果たし、日本代表にも選出された北川航也らと共に清水攻撃陣の主役となった。

圧倒的な運動量でピッチを所狭しと駆け回り、小柄な体躯で守備陣を翻弄。そのアジリティはもちろんのこと、その身長からは想像できない力強さも兼ね備えており、自力で決定機を演出できる能力はJリーグにおいてもトップクラスと言えるだろう。

狭いスペースでも苦にしないドリブルに、空間把握能力の高さを活かしたパスワーク。さらに、チャンスと見るや的確なポジショニングでゴール機会を伺うセンス、両足から放たれるパンチの利いたシュートなど、その引き出しは枚挙に暇がない。

これまで世界舞台での経験は少なく、ACLや代表戦での実績を積めるようになれば、さらなる覚醒も見込まれるか。