美しきフットボーラー
人は平等である…と口ではいってもわれわれは人間は不完全な生物であり、概して美しいものが好きである。
かつて小野伸二の恩師ベルト・ファン・マルワイク監督は「同じ能力であれば若いほうを使う」と明言したことがあるが、同じ能力であればイケメンのほうが“推されてしまう”のは悲しいかな普遍的なことである。
デル・ピエロは能力的にも超一流であったが、一方でルックス面が知名度の向上を後押ししたことは言うまでもない。
同じファンタジスタのバッジョはカルト的な人気を誇った。しかし彼は職人肌のような選手であり、どちらかといえば男性からの支持が強かったといえるだろう。
一方、デル・ピエロは端正な顔立ちでありながら甘えるような優しい笑顔も特徴で、欧州の女性はもちろん極東に生きるわれわれをも虜にする要素を持っていた。
見よ、この端正な顔立ちを…!
現地メディアによる「イケメン選手ランキング」のような企画でも、常に上位にランクインしていたデル・ピエロ。
現在の彼はややふっくらし「良いパパ」といった雰囲気ではあるが、その愛らしい笑顔は今もまだ魅力に溢れている。