昨年10月にワールドカップ予選のアンドラ対イングランドを裁いたウクライナの女性審判団が、戦時下の国内にとどまっているようだ。
その審判団はウクライナのカテリナ・モンズル主審、マリーナ・ストリレツカ副審、スヴィトラナ・グルシュコ副審。男子のワールドカップ予選では、第4審を除く3名を女性レフェリーが担当するのは初めてのことだった。
【動画】女性の審判団によって裁かれたアンドラ対イングランド。0-5という結果となった
しかしそれから半年、現在彼女たちはウクライナでロシアの侵攻を受けており、難しい状況に陥っているという。『Mirror』によれば、ウクライナ東部に住むマリーナ・ストリレツカが今回インタビューに答え、現在の状況を以下のように説明したそうだ。
マリーナ・ストリレツカ
「私と家族は家にいます。この生活が始まってからすでに6日目になります。ときに爆弾の音が聞こえ、戦車が爆発する音も響きます。
朝の運動も外出もできず、安全な状況にはありません。常に審判団のパートナーとは連絡を取り合っていますが、彼らがいる場所は穏やかなようです。
侵略者は我々の周りにいます。逃げることはできませんでした。近隣の村では戦闘が続いており、その爆発が聞こえます。
ここから40kmほど離れたアフトゥイルカでは、歴史上初めて人に対して燃料気化爆弾(サーモバリック爆弾)が使われました。
今は、家にいて祈るのが最も安全です。地下室が用意されているので、そこに隠れることができます。いつでも入れるようにその近くの床で寝ています。
ロシア人は機関銃を持って我々の家にやってきます。そして彼らは空腹です。食べ物と水を求め、そして我々から全てを奪っていきます。
しかしウクライナ人は恐れを知りません。我々は地雷をも手にとり、武器なしで戦車を止め、体で抵抗しています。家には火炎瓶も用意しています。
ウクライナ人とロシア人には違いがあります。彼らは臆病者であり、脅迫されていることです。他の者が弾圧されて刑務所に引きずり込まれるのを見て見ぬふりしていました。
ウクライナに住む人々は自由と民主主義の中に生きており、警察が我々を刑務所に引きずり込み始めたら、誰もがそれに立ち向かうでしょう。
我々は実際に石を投げつけて弾圧に抵抗しました。それが2004年に起こったオレンジ革命と見なされたものです。ロシア人がこれに立ち向かい、恐れることをやめれば、人々が刑務所に送られることは止められるでしょう。
現在ロシアがインターネットを切断しようとしていると聞いています。彼らは我々に誤った情報を伝えたいのです。
ロシアは我々の抵抗力を削ぐためにそうしています。すでに通信を使って『ゼレンスキー大統領が降伏した』と伝えられていますが、誰もそれを信じていません。
我々は自分の国を信じているのです。最後まで戦います。これが今の我々の生活です」