ヴィッセル神戸でプレーしていた元スペイン代表FWボヤン・クルキッチが、水曜日に現役引退を発表した。
事前にジェラール・ピケが口を滑らせていたとおり、ボヤンは古巣バルセロナの本拠地カンプ・ノウで式典を行い、スパイクを脱ぐことを明らかにした。
2007-08シーズンにフランク・ライカールト監督の下でトップチームにデビューし、バルセロナ史上3番目に若い選手の出場記録を達成。さらにその後ビジャレアルを相手にクラブ最年少記録となるゴールも決めた。
それによって多くの期待を受けたものの、2008年にスペイン代表へと呼ばれたあとに心の病を抱えることになり、その後は怪我とメンタルとの戦いが続くキャリアとなってしまった。
『Sport』によれば、彼は自身のキャリアを振り返って以下のように話していたとのことだ。
ボヤン・クルキッチ
「プロのサッカー選手としてのステージが終わった。それを発表できることを誇りに思う。経験してきたすべてのことに無限の感謝を。
人生はステージだ。人は自分自身に正直で現実的でなければならない。長い間、引退する時期が来たと感じていた。自分のステージが終わったことを伝えるために、ここへやってきた。
(最高の恩師は?)間違いなくフランク・ライカールトだよ。チャンスを与えてくれただけではなく、継続的に使ってくれた。17歳の少年に信頼を示してくれた。
それはギャンブルだったと思うよ。それからも様々な良い監督と出会ったが、ライカールトがいなければ不可能だった。
自分が何をしてきたか、そのために何を犠牲にしてきたかは分かっている、自分の経験も、そのための努力も、全てが記憶に残っている。
心のなかに湧き上がる恐怖心を克服するのは難しいものだった。ここまで多くの犠牲を払ってきたし、バルセロナを離れるときは本当に辛かった。
しかしながら、行く先々で言葉を学んで、人々と出会って、経験したすべてのことを大事にしたい。素晴らしい世界を見つけることができた。
バルセロナに対する思いはとても強い。ここはファミリーであり、選手としても人間としても成長できた場所だ。そのクラブの一部となって、日々その成長に貢献していくことは、自分にとって幸せなことだ。
希望も野望もある。新しいステージに立ったからには、新しいことをしたいね。新しいことを始めたい」
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バルセロナへの思いを語っていたボヤン。名言はしていないものの、愛するクラブでサッカーとのつながりを維持していきたいと考えているそう。