15季ぶりのJ1復帰へ
初戦の相手である東京Vは第10節に1-0で勝利し、第39節に2-3で敗れて1勝1敗のイーブンとなっている。順位で下回る千葉が勝ち抜くには勝利以外の条件がないため(相手は引き分けでも初戦突破)、勝利が絶対条件となっている。普段は物静で誠実な高橋は、沸々と内に秘める闘志を静かに燃やしていた。
――今月26日に東京Vとの初戦を迎えます。高橋選手が出場したら、どのようなプレーで15年ぶりのJ1復帰に繋げたいですか。明かせる範囲で教えてください。
僕一人では何もできないです。チームとしてうまくいい流れでプレーできるようにしたいと思っています。
僕のこのプレーを見てほしいというよりは、チームの中でしっかり機能するように振る舞いたいです。
――東京Vとは今季1勝1敗で互角です。相手の印象を教えてください。
非常にタフなチームだと思っています。相手の嫌なことを消してくる粘り強いチームだと思っています。
――東京Vと対戦する上で警戒している部分を明かせる範囲で教えてください。
アグレッシブなチームですし、終盤までパワーを落とさない選手のメンタリティーもあります。アウェイのゲームでは、それで逆転されてしまった。僕らも今年1年間タフにやってきたので、それこその勝負でもあるのかなと思っています。
――東京V戦に向けての意気込みを教えてください。
1度負けた相手に2度も負けられません。必ず借りを返して決勝に進みたいです。
――復帰すれば15年ぶりのJ1になります。この連戦で必要となるものはなんでしょうか。
まさにチームの総合力が問われると思っています。僕らは6位なので引き分けではいけない状況で、かつアウェイです。サポーターも含めて、クラブが一体感を持って戦いたいです。
勝つしかないので、スタートから勢いを持っていくことが僕らのスタイル。最後まで貫いて頑張りたいです。
――15年も待っている方々がいます。サポーターにメッセージをお願いします。
毎年、毎年J1に昇格すると言いながら、なかなかこういうチャンスが来なかったです。あと一歩のところまで来ることもなかなかありませんでした。
この舞台に立てること、サポーターの皆さんとともにJ1昇格の切符をつかみ取ることが現実になるよう頑張りたいと思っています。
たくさんのファンのみなさまにPOに来ていただけることを楽しみにしています。僕らとともに必ずJ1への切符をつかみ取りましょう。
オリジナル10に名を連ねた日本を代表する名門千葉は、15年の間J2で足踏みし続けてきた。先人たちはこの泥沼から抜け出すためにもがいてきたが、J1昇格の壁に阻まれてきた。それでも今季の千葉は魅力的なサッカーを披露して、5度目のPO挑戦に臨む。
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攻守に渡ってチームを支え続けた高橋の表情は凛々しく、気迫に満ちあふれている。身を粉にしてでも宿敵たちを打ち破り、J1復帰の悲願を達成してみせる。