準決勝で前回王者のバイエルン・ミュンヘンを下し、12年ぶりのCL決勝進出を果たしたレアル・マドリー。2013年のFIFAバロンドール受賞者であるエース、クリスティアーノ・ロナウドはこの試合でもゴールを決め、通算15ゴール目で1シーズンの同大会最多得点記録を更新した。

24日の決勝戦、アトレティコとのマドリード・ダービーで、自身2度目のビッグイヤー獲得を目指す。

今年の決勝の舞台は、ポルトガルのリスボン。ロナウドは2003年、ベンフィカと並ぶリスボンの二大クラブであるスポルティングからマンチェスター・ユナイテッドへ移籍し、世界に名をとどろかせるスーパースターへと成長していったが、ユナイテッド加入当初の彼はまだまだ“原石"のプレーヤーであった。

主に右サイドで、「ドリブルのためのドリブル」を繰り返す姿にイライラさせられ、入れ違いで移籍したデイヴィッド・ベッカムのことを思い返すファン、そして味方選手もおそらく少なくなかったに違いない(特に、ルート・ファン・ニステルローイなどは・・・)。

ただ一方で、ロナウドには既に華があった。触角を生やしたような不思議な髪型の青年が次々と繰り出した、まるで宇宙人のようなドリブル。

彼のプレーを楽しむために当時ユナイテッドの試合ばかり見ていたという方は、きっと筆者だけではないだろう。

スコアラーとして歴史に名を残す偉大な選手となったロナウドが、まだそうではなかった時代。当時の彼のプレーを改めて振り返ってみよう。

華麗なスキルは今見ても破格で、動画の中でも年が進むにつれてフィジカル面が安定し、プレーも成熟していく様子が感じられる。

それでも、現在と当時で明らかに違うのはドリブルのコース取り。

まずゴールを目指す現在のロナウドに対し、若き日の彼は行き当たりばったりな場面がやはり多い。見た目は派手だが、“怖さ"という点においては現在と雲泥の差があると言える。

【厳選Qoly】インドネシアの帰化候補「150人超」に対し…帰化して日本代表になった7名