スコットランド4部のクラブであるQueen's Park Football Club(クイーンズ・パーク・フットボール・クラブ)の試合を、シーズンチケットホルダーの友人と共に観戦に訪れた筆者。(前編はこちら

世界で唯一のアマチュアクラブは、彼らのホームであるハムデン・パークにクライドを迎えた。この試合は、彼らにとって特別なものでもあった。

その理由は2つある。1つ目は地理的なものだ。同じ4部に所属するクライドも本拠地はグラスゴー。1部にあるレンジャースとセルティック、そしてパーティック・シスルという3チームと同じく、対戦することになった2チームもグラスゴーをホームとしているという訳だ。

つまりこの試合は、「名も無きダービー」だったのだ。

更に、本拠地ハムデン・パークでの試合というのが、約1年振りであったことも大きい。

グラスゴーで行われたコモンウェルス・ゲームズ、英国に関係のある国々が集う“小さなオリンピック"のようなスポーツ大会が開催されたことで、ハムデン・パークはスコットランドに貸し出されていたのである。誇り高き彼らにとって、ホームへの帰還は大きな意味を持ったに違いない。

一年振りのホームに、憎きローカルライバル。新年を勝利で飾ることが出来れば、これ以上の幸せは無い。

実際、スタジアムに隣接されているソーシャル・クラブもこの有様。

勝利を求めるファン達で満杯になっており、席すら無いような状況。アルコールが安価で振る舞われているものの、混み合いすぎて買うことも出来なかった。

スコットランド1部リーグを観戦中。試合が始まる1時間程度前の事だ。