「サッカーの楽しさ」をどこまでも

ブラインドサッカー日本代表の川村怜は、「普段の大会では家族ぐらいしかいないが、去年のパラリンピック予選では有料なのに1千人や2千人のお客さんが来てくれて胸に響いた」とコメントしました。この時はJFA公式での告知が出来ず、サポーター有志による本当の「草の根支援」で何とか宣伝をしていましたが、それでも従来の障害者大会では考えられないほどの観衆が詰めかけました。

確かにそれぞれの障害者サッカーはまだまだ知名度が低く、昨年の協議会の後には「ケガが恐いので障害児には運動をさせない、部活動という概念自体がない特別支援学校が大多数」というお話もうかがっていましたが、その流れが大きく変わり、誰もが自分の年齢や身体の状況に合わせてサッカーを、あるいは他の種目を楽しめる、そんな社会が来る事を願っています。

こう書く私自身も、障がい者サッカーまではなかなか手が回らないです。Qoly読者の皆さんにどれだけ関心を持ってもらえるかが不安ですし、去年の協議会の時にコラムを書こうとしたら新国立問題の面々のデタラメさに押されてタイミングを逃し、ブラインドサッカーのリオ大会予選も出遅れて取材に行けずじまいという情けなさ。それでも、何とかこの分野にも目を配り、少しでも興味深いニュースをお届けしたいと願っています。

ですので、どうか皆さんも障害者サッカーのニュースを見たら、シェアしてみてください。田嶋会長がメディアの役割に期待したように、読者の皆さんのこのアシストで、まだ「サッカーの楽しさ」が自分にも来ると知らない人に、きっと届くと思うのです。

筆者名:駒場野/中西正紀

サッカーデータベースサイト「RSSSF」の日本人メンバー。Jリーグ発足時・パソコン通信時代からのサッカーファン。FIFA.comでは日本国内開催のW杯予選で試合速報を担当中。他に歴史・鉄道・政治などで執筆を続け、「ピッチの外側」にも視野を広げる。思う事は「資料室でもサッカーは楽しめる」。

サイト: http://www.rsssf.com/
Twitter: @Komabano
Facebook: masanori.nakanishi

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