ハイチってどんな国?

カリブ海に浮かぶ人口1000万ほどの島国で、フランスの植民地時代を経て1804年に独立した。

フランスの前にはスペインに統治され、また、地理的にはドミニカ共和国に隣接、キューバとの関係も深く、フランスを主体にしつつスペインの影響もわずかに受けている。

2004年にはブラジル代表が現地で慈善試合を行ったが、世界でも非常に貧しい国として知られている。そのため、フランスやアメリカなど国外に移住する者も後を絶たない。近年はチリなど南米への移民も増えているが、それに伴い軋轢も生じているようだ。

また、地震の国でもある。2010年にはマグニチュード7.0の巨大地震が発生し、インフラが整っていないこともあって約31万人もの尊い命が犠牲となった。

ハイチのサッカーは?

サッカー界における彼らは、意外にも古豪である。

ワールドカップには日本が初出場する24年も前、あのベッケンバウアーとクライフの対決が話題をさらった1974年大会に初出場している。

この時は3戦全敗で一次グループ敗退となったが、優勝候補イタリアとの初戦では、同国の英雄エマニュエル・サノンがあっと驚く先制ゴールを決め、伝説のGKディノ・ゾフの無失点記録(当時)を破って世界を仰天させた。

その後は国の情勢もあり低迷したものの、国外生まれの選手を重用した近年は復調傾向にある。ワールドカップ出場こそないが、2007年にカリビアンカップを初制覇し、ゴールドカップでも結果を残している。

昨年のコパ・アメリカ・センテナリオでは、南米のペルーとギリギリの接戦を演じた。国内の環境は依然として状況にあるが、その中では安定して成績を残しているともいえる。