エデル・アレイショ

強烈な左足のキックから「オ・カニョン(大砲)」「ダイナマイト」などの渾名を付けられたブラジル代表FWエデル。1982年のワールドカップのメンバーに選ばれた選手で、あのペレからもその才能を高く評価されていた。その一方で自由奔放な生活でも有名で、1978年にはナイトクラブで女性を巡って喧嘩を起こし、ピストルで右腕を撃たれるという事件にも遭遇している。

そして1986年ワールドカップの前、エデルはペルー戦で相手選手にパンチを食らわせて退場。この影響で名将テレ・サンターナは彼を本大会のメンバーから外した。

エデルはその直後に「除外で完全に失望した」と話して姿を消した。「自殺するのでは?」とも噂された。そしてメディアはテレ・サンターナを激しく批判し始め、それに乗じてエデルは再び姿を見せた。

「世界の国を相手に、エデルなしでは戦えないということを見せてやりたかった」とエデルは失踪の理由を語った。そしてブラジル代表は準々決勝で敗退した。