5日に行われたインテル戦でゴールを決め、大きな話題になったボローニャの18歳FWムサ・ジュワラ。
今季キエーヴォ・ヴェローナからボローニャに加入した彼は12月4日のコッパ・イタリアでデビュー。それから既に5試合に出場し、ジュゼッペ・メアッツァでプロ初ゴールまで決めてみせた。しかもそのシュートが強烈(動画2:30~)!
左足でキーパーの手を跳ね飛ばすようなミドル!
このムサ・ジュワラ、かつて『Calciomercato』に報じられたところによれば、なんと14歳で単身難民としてイタリアに渡ってきたという経験を持っているそう。
ガンビアで生まれたムサは、2016年に親のすすめで国を離れ、セネガルや西サハラ、モロッコ、チュニジアを陸路で超え、船で命からがらイタリアのシチリア島にたどり着いた。
その際は2万5000人の未成年のなかのひとりにすぎない存在で、イタリア当局によってナポリの南にあるポテンツァ地方に送られたとのこと。
彼は未成年であったために法的な保護者を必要としており、それに名乗り出たのが地元のクラブだったヴィルトゥス・アヴィッリャーノのコーチであったヴィタントニオ・スンマ氏。
アマチュアチームでプレーし始めた彼の才能はすぐに全国へ広まり、セリエAの半分のクラブが彼をスカウティングするほどに。
その中でキエーヴォ・ヴェローナを選んで加入を決めたが、ここでなんと再び彼に試練が。
彼はガンビアを離れたとはいえ国籍を持っていたため、未成年者の国際移籍と扱われ、イタリアサッカー連盟に認められなかったのだ。
だが、そこで彼を助けたのは代理人のエンツォ・ライオラ氏と弁護士のヴィトーリオ・リーゴ氏。この裁定に異議を唱え、特例として移籍を認めさせたのである。
キエーヴォのユースで大活躍をしたあと、ローン移籍したトリノではトルネオ・ディ・ヴィアレッジョという年代別の大会で3試合3ゴールを奪取。
その活躍もあってボローニャは彼の獲得に50万ユーロ(およそ6100万円)を費やし、契約をまとめた。
そして監督のシニシャ・ミハイロヴィッチ氏は彼のプレーに大きな評価を与え、昨年10月からトップチームに昇格させ、チャンスを与えたとのことだ。
ムサ・ジュワラ
「インテル戦で僕に信頼を示してくれた監督には本当に感謝したい。初ゴールを決められてとても嬉しいよ。僕の旅を助けてくれた人や家族に捧げたい。
この勝利は監督のお陰だ。これは自分にとっての夢だった。永久に忘れることはないだろう」
ジュワラは自身のSNSで以下のように書き、これまでの助けに感謝を伝えていた。