フットボールファンに最高の熱狂をもたらしたブラジルW杯も終わり、少しずつ注目が各国のリーグ戦に移りゆく8月。本気でぶつかり合う海外フットボールが見られず、少し憂鬱な時期を過ごしている方もいるかもしれません。Qolyでは今回、それぞれ違うチームを応援している4人のフットボールファンの方々をゲストに迎え、開幕が迫るプレミアリーグに関する討論企画の様子をお届けします。

今回は、Qolyでもコラムを執筆させていただいている 結城康平(@yuukikouhei)が司会進行、編集を担当。マンチェスター・シティを応援するSakeshiy(@szakekovci)さんも、その圧倒的なプレミアリーグ知識を生かしながら司会進行を手伝ってくださいました。

鋭い目線とユーモア溢れるサッカーブログ「picture of player」が人気のジェフユナイテッド千葉サポーター、 タカク(@tkq12)さん、Qolyでのコラム執筆もしているマンチェスター・ユナイテッド好きのdb7(@db7crsh01)さん、 ユーモア溢れる関西のトッテナムファン、 さといも(@Satoimo85)さん、そしてサッカーブログ「we gotta dig it up somehow, yeah, yeah」でプレミアリーグに関する深い知識を披露しているSakeshiy(@szakekovci)さんという論者の皆さんによる座談会の様子を、是非ご覧ください。今回は、チームごとに昨年の下位チームから、上位チームへと向かっていくような順番で進めていく形になっております。勿論、チームによって討論の量も変わってきてしまいますが、そこも含めて是非お楽しみください。

(リストの★は、☆:レンタル移籍 ★:レンタル満了で復帰、リストは8月9日時点での加入、放出)

QPR(チャンピオンシップ4位、プレーオフからのプレミア昇格)
:資金面、戦力の量ではプレミアクラス

<IN>

GKジュリオ・セザール(トロント★)
DFスティーヴン・コーカー(カーディフ)
DFリオ・ファーディナンド (マンチェスター・U)
MFターラブ(ミラン★)
FWロイク・レミ(ニューカッスル★)

<OUT>
DFアーロン・ヒューズ(ブライトン)
DFヤング(引退)
DFアス=エコト(トッテナム★)
MFベナユン(マッカビ・ハイファ)
MFパク・チソン(引退)
MFクラニチャール(ディナモ・キエフ★)
MFキャロル(トッテナム★)
MFモリソン(ウェストハム★)
FWマイガ(ウェストハム)
FWアンディ・ジョンソン(未定)
FWドイル(ウォルバーハンプトン★)

結城:じゃあ早速、昇格組のQPRから見ていきましょうか。厳しい一発勝負のプレーオフを勝ち上がり昇格、ということでチームとしては良い雰囲気かもしれません。

Sakeshiy:ファーディナンドを筆頭として、大物を取ったけど、その分売却も多いですね。

タカク:バートンさんと、Twitterで口論してたベナユンがいたんだね*。

Sakeshiy:指揮官のハリー・レドナップですけど、どこ行っても子飼いを連れていくタイプのおっさんですね。

さといも:今回はコーカーとターラブが、そういった枠になりそう。

結城:コーカーは、トッテナム時代に若手CBとして大きく期待されていましたが、放出されてしまったところを買ってきたという形。ターラブはミランが誰か売れれば、買い取りしたいという感じのようですが、恐らくQPRに戻る展開が予想されています。

さといも:この戦力でプレーオフぎりぎりはおかしいよね。

結城:ウィガンファンとしてプレーオフで対戦しましたが、スカッドの量もプレミア基準で揃っている。明らかにチャンピオンシップにいてはいけないクラブでしたね。レギュラーに関しても、降格したシーズンの主力慰留には成功していたこともあって、勿論レベルは高い。資金力のあるクラブでもありますしね。

Sakeshiy:そういった意味では結局プレーオフまで決まらなかったですし、チームが上手くまとまっていない印象を受けます。そして、ジョーイ・バートン大先生がプレミア復帰ということで。

タカク:バートン大先生は、とにかく逮捕に気を付けてください。

結城:最近は落ち着いてきたような気もしますけどね、なんとなく。とはいえプレミア復帰記念に、ガッツリ相手を黙らせているところを見てみたい気持ちも。

Sakeshiy:まとまったらプレミアに残れそうだけど、まとまらなかったら残らないだろうという。リヴァプール移籍がメディカルチェックで失敗したFWのレミも、上手くいけば残るので。

タカク:レミのとこまでボール来るかな?

db7:そこはターラブ辺りに大きな期待がかかりますね。ミランに買い取られなければ、ですけども*。

*現在ミランにローン中。買い取りオプションもついているが、行使されるかは決定していない。

Sakeshiy:注目を上げるとすれば、バートンと中盤でコンビを組んでるカール・ヘンリー。ウルヴスでキャプテンをやっていた選手なのですが、とにかく説教が長いことで有名という面白い選手です。チームの誰に聞いても、ヘンリーはとにかく説教が長いという評価をされている。プレーは普通に荒いですし、バートンと組む中盤は注目ですね。

さといも:その2人とリー・ボウヤー*で中盤とか組ませたら、めちゃくちゃおもしろそうですね

*ウエストハムやニューカッスルでも活躍したイングランド人MF。とにかくプレーが荒く、ニューカッスル時代にはチームメイトのキーロン・ダイアーと試合中に殴り合いの喧嘩をしたことでも有名。

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