先日、「ルーニーはもはやストライカーではない?」という『Mirror』紙の批判を検証する記事をあげ、ヒートマップでルーニーの動きを分析した。
今回はJ1で2013、2014シーズンと2年連続で得点王に輝いた大久保嘉人を分析する。今シーズンもガンバ大阪FW宇佐美貴史に次ぐ、2位の15得点をあげており健在ぶりをアピールしている。彼のヒートマップを見てみると、意外な点が見つかった。
フォワードとは?
一般的にフォワードというものは点をとることが役割であるが、一方で現代サッカーではDFからFWまで様々なタスクをこなす必要がある。そのために、一概にFWといってもポストプレー、自陣に戻っての守備、ゲームメイクなど点をとること以外を得意とするものも少なくない。
しかし、得点を量産し「ストライカー」という見方をされる選手は「一芸」に秀でており、例外的に一部のタスクをカットされるという印象を持つケースも少なくない。例えば、元イタリア代表FWフィリッポ・インザーギといえばDFラインとの駆け引きを絶えずしている印象がある。
大久保の印象論
大久保嘉人と言えば、上述のように2年連続で得点王をあげた「ストライカー」と見られている。2014年のワールドカップでも同じように得点を取ることを期待された。
しかし、国見高校時代から現在所属する川崎フロンターレに至るまで様々なポジションをこなしてきている。国見ではトップ下、ヴィッセル神戸ではウィングであったり、2010年のワールドカップでも左サイドで起用されたことを忘れてはならない。
2トップでも1トップでも何でも順応してきた大久保、果たして得点を量産しているとはいえ本当に「ストライカー」なのだろうか?