昨年7月、東京の六本木アカデミーヒルズで開催されたスポーツビジネスカンファレンス「HALF TIMEカンファレンス」。
12名の業界リーダーが登壇し、170名以上のスポーツビジネス従事者・関心層が参加する業界最大級のカンファレンスとなった。
本日4月28日、その第2回が開催!今回は新型コロナウイルスの影響を受け、オンライン上で行われた。
主催のHALF TIME株式会社は、スポーツを通して世界中の組織と個人に新たな価値を生み出し、「生きがい」のあふれる社会を実現することを目指す企業。スポーツを通して組織や個人が「目標」や「生きがい」を持つことより、エネルギーがあふれ、活性化された社会をビジョンとして掲げている。
今回のカンファレンスでは、同社代表取締役の磯田裕介氏による挨拶、Bリーグ・茨城ロボッツの取締役オーナーである堀義人氏の基調講演の後、以下の4つのセッションが展開された。
- これからの次世代クラブ経営と、効果的なスポンサーシップ
- メガスポーツイベントの価値とレガシー
- スペインクラブのグローバル・スポーツビジネス最先端
- 欧州サッカークラブ・リーグから見る日本・アジア市場
セッション1では、JリーグからV・ファーレン長崎の高田春奈社長が登壇。「おもてなしの精神」や「平和の発信」など、長崎らしさを大事にしつつ、ジャパネットの支援がなくても成り立つクラブにしていくと、クラブの方向性を力強く語った。
同じセッションで注目発言をしたのが、株式会社ディー・エヌ・エーの取締役兼COO、岡村信悟氏だ(※キャプチャ画像の下段左)。
同社のスポーツ事業本部長を兼務する岡村氏は、今年移転する横浜市庁舎の跡地(※横浜DeNAベイスターズの本拠地・横浜スタジアムに隣接している)を三井不動産とともに再開発することを語ると、同じくDeNAが運営権を持つBリーグ・川崎ブレイブサンダースの新アリーナ構想についてコメント。
そしてさらに岡村氏は、「サッカーにも興味がある」と明かした。
Jリーグでは近年、メルカリ(鹿島アントラーズ)やサイバーエージェント(FC町田ゼルビア)、ミクシィ(FC東京)、アカツキ(東京ヴェルディ)など、IT企業によるクラブの買収や出資が相次いでいる。
プロスポーツチームの運営で実績を持つDeNAは以前から“次なる本命”と目される企業の一つだったが、今回の発言でそれが裏付けられた格好だ。今後の動向が注目される。
鈴木啓太氏など元アスリートが中心のセッション2に続いて行われたセッション3とセッション4では、海外の有力クラブ関係者が登壇。
長くなってしまうので一部について触れると、世界のトップクラブであるレアル・マドリーとバルセロナはともにデータやITなどのデジタルを積極的に活用。マーケティングに“魔法”はなく、自分たちの立ち位置や地元ファンをベースにしつつ、マーケットをよく知り、これまでとは違う方法でのアプローチを常に模索することの重要性などを語っていた。
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他にもローカルやグローバルな視点から、スポーツビジネスに関する様々な知見やアイディアが飛び出した「HALF TIMEカンファレンス2020」。オンラインでの小さなトラブルもいくつかあったが、第2回も非常に有意義なカンファレンスとなった。