偉業の達成と抱く目標
今季で2季目となる八戸で、山田は主将としてチームをけん引している。優れたリーダーシップでメンバーを統率し、逆境でも前を向いてチームを鼓舞している。ピッチでは粘り強い守備で逆境を跳ねのけてきた。今季でJ3最多出場記録を更新し、チームもJ2昇格の可能性がある状況で残り2試合を戦う。
――J3最多出場記録という快挙も八戸で達成されましたね。
(今後も)J3最多出場数を増やすので、宜しくお願いします。まだまだ1位で名前をはせたいと思うので頑張ります。
――個人で快挙を達成しましたから、次はチームですね。
その(2017年に優勝した)ときは段ボールでしたね。2度目はしっかりダントツで勝って、本物(のシャーレ)を掲げられた。あれをもう一度掲げられるように頑張っています。
――今季の八戸は9位と、J2昇格の可能性が残されています。
残り2試合でまだ昇格の希望があることはいままでで最高なのかな。ここまで来てきたらタラレバなんですけど、もったいない試合を取りこぼさなければ、もっと上にいた感じもあります。
まだまだ可能性があるこの状況で、チームは前向きにここ何試合直近だとすごくいい成績(直近5試合で3勝1分1敗)です。残り2試合で自分らしさを出して勝ちを目指してやりたいです。
――サポーターにメッセージをお願いします。
どんな状況でも背中を押して、僕たちが不甲斐ない試合をしても、「次がある」と前を向かせてくれるようなポジティブな声をどんなときもかけてくれます。
僕たちは前を向いて進み続けることができた。残り2試合ですけど、これからもともに八戸のために戦ってもらえたらありがたいです。
僕たちもそれに応えられるようなプレーを見せないといけないと思っています。八戸が前を向けるようなチームにお互いしていきましょうという思いと、これからもともに戦っていきましょう。応援よろしくお願いします。
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家族のために、自身のために絶望的な状況下でもあきらめずに戦い続けたからこそ、J3最多出場記録という快挙を達成した。謙虚、実直、誠実な人柄もあってチーム内外からも信頼が厚く、確かな実力を備える八戸の主将はこのチームになくてはならない存在となった。自身を救った八戸に恩を返すまで、絶望から希望をつかんだ山田の歩みは止まらない。