オランダサッカー協会(KNVB)は、アマチュアレベルのサッカーにおいてオフサイドを廃止しようという計画を立てている可能性があるという。
『World Soccer Talk』によれば、現在KNVBのなかではアマチュアレベルのサッカーにおける暴力事件の根絶を狙っており、その一つとしてオフサイド廃止という案が検討されているそう。
オランダの下部リーグやアマチュアのカテゴリにおいては、最近審判の判定を不服とした事件によって多くの遅延が確認されているという。
KNVBのディレクターを務めるヤン・ディルク・ファン・デル・ゼー氏によれば、昨季はオランダのアマチュアの試合で暴力事件によって中断されたケースが合計1854回確認されたとのこと。
これは一昨シーズンと比較して11%の増加となっているほか、この5年間で57%もの急増を見せているという。
そのためKNVBはすでにアマチュアリーグの試合に審判員を派遣しておらず、対戦するクラブからレフェリーを出す形で運営されているとのこと。
オランダでは2012年にユースレベルの試合で15〜16歳の選手に暴行された41歳の副審が殺害される事件があり、大きな問題となった。
ファン・デル・ゼー氏はメディアに対してオフサイドルールの廃止に加え、アマチュアレベルでは副審を採用しない可能性もあると話したそうだ。
「年間で行われるのは78万試合だということを考えれば、確かにまだ少ないと言えるのかもしれないが、我々はそれを軽視するつもりはない。この問題を根絶したい。いつか副審の使用をやめる可能性も否定しない」
オランダでは今季から審判の判定に対して説明を求められるのはチームのゲームキャプテンのみとする新たな規則を導入しており、プロリーグにおいては比較的効果を表しているという。
しかしながらアマチュアレベルではまだこの抗議に関するルールは導入されておらず、下部カテゴリーでの副審については高いレベルの訓練を受けている人物がほとんどいないとのこと。