招集予定だったJ1川崎フロンターレDF高井幸太が負傷のため、代替選手として招集された柏の背番号32は、10月のサウジアラビア代表戦(2○0)とオーストラリア代表戦(1△1)では、両試合でメンバー外と悔しい思いをした。それでも関根は限られた時間の中で多くを吸収し、課題と向き合った。

日本代表に入るための絶対条件

――11月にも再びA代表に招集されました。何か変化はありましたか。

「10月の代表期間ではボールを運ぶ部分や守備を森保さんから言われていました。だから帰国してからはJリーグも含めて、そこを意識していましたね。11月にもう一度(A代表に)選んでもらえて、練習に入ったときには言われていた部分をまずは出そうとしていました。前回以上に練習中からチャレンジができたと思います。

課題が明確だった分、そこを意識して練習からプレーできました。森保さんからも『前回よりもチャレンジしてくれている』と言ってもらえました。あとは精度を上げる必要がありますし、他にも個人的に思っている課題の部分をなくしていきたい。3月の代表にまた入れるようにやっていきたいですね」

――柏レイソルでは大外からクロスを上げていくスタイルが目立ちますが、もっと自分でドリブルやシュートまで持っていく機会を増やしたいというイメージですか。

「そうですね。まずは一人で何かができる選手になることが代表に入る絶対条件だと思います。攻撃にしろ守備にしろ、違いをつくる必要がある。1個武器を持たないと生き残っていけないと感じました。

じゃあ、それをどこでつくるのかと考えたときに、自分はディフェンスで高さがあるので、ヘディングでは絶対に負けないとか、守備の対人の部分では1対1で絶対に負けないとか。そういう部分をすごく意識するようになりました。攻撃でも、いままでだったら単調にクロスを上げていた部分を、もう一個工夫して運んでシュートを打ってみるとか、誰にでもできるようなプレーではなくて、自分にしかできないプレーというか…。世界を見ても『あまりこういうプレーをやっている人はいないよね』と言われるプレーを出せるようにしたい」

――「自分にしかできないプレー」というと、11月の代表活動ではDF橋岡大樹(EFLチャンピオンシップ、ルートン・タウンFC)選手がスリーバックの右センターバックでプレーしていましたよね。関根選手は高校時代にセンターバックだったと思いますが、両ポジションでプレーできる強みがあると思います。

「スリーでプレーしたときには運べる強みは出せると感じました。あとはボール扱いにも自信があるので、前の選手につけるプレーは出せると思います。ただそのクオリティをもっと上げていかないといけない。(パスの)受け手のつける足とか、細かいところにまでこだわっていかないと、ちょっとした判断ミスであのレベルになるとビルドアップがうまく回らなくなる。そこをもっと考えるべきだと、今回の代表活動でまた新たに感じました」