なくしたくなかった「LV」

――いよいよ本題です。河田選手は11月25日のFC町田ゼルビア戦、素晴らしいシュートでダメ押しの3点目を決めました。あのゴールを簡単に振り返っていただけますか?

ボールを受けた時、最初は右サイドに展開しようと思っていました。そうしたら後ろから小西雄大選手の「打て!」という声が聴こえて。顔を上げてみたら「たしかにいけそうやな」と思ったので、外を向きながらシュートを打ったらいいところに行ってくれました。

――見事なシュートでコースも凄かったです。そしてゴールを決めて選手たちで喜んだあと、河田選手が「やろうぜ」という感じで「LV(LOVE VORTIS)」のゴールパフォーマンスをやったように見えました。河田選手が「LV」をやったのは久々ですよね?

だったと思います。今季はそれほど多く決めていないですし(※とはいえこのゴールが9点目)、決めた時もけっこう劇的なゴールが多くて、走り回っちゃっていました(笑)。久々の「LV」でしたね。

※徳島ヴォルティスの「LOVE VORTIS」は藤本憲明(現・ヴィッセル神戸)が大分トリニータ時代に行っていた「LOVE TRINITA」のゴールパフォーマンスからインスピレーションを得たもの。2019年に岩尾憲が左右の手で「L」と「V」を作るポーズからやり始め、その後、ピッチ上で選手が「L」、スタンドでファン・サポーターが「V」をやる、参加型の“新世代”ゴールパフォーマンスへと進化した。

――サポーターと一緒に行うゴールパフォーマンスというのは非常に珍しいです。やっていて率直にどんな気持ちです?

一体感をすごく感じます。ファン・サポーターの人たちにとっても分かりやすいですし、すごく良いゴールパフォーマンスなんじゃないかと思います。楽しいですね。

――チームでは昨年から行うようになったゴールパフォーマンスとのことですが、河田選手自身はどうしてやりたいと思ったのですか?

野村直輝選手(現・大分トリニータ)と松澤香輝選手が今の「L」と「V」のポーズを始めて現在の形に至るのですが、野村選手がオフに移籍してしまいました。ただ、あのパフォーマンスはすごく盛り上がっていて「今年もやりたいな」と思っていたので、なくしたくないという想いから今季は初めから意識的にやっていました。

――そうなんですね。すごくいいなと思っていて。ただ試合中継だと選手がやっている「L」のポーズしかなかなか映らないので、この機会に紹介できればと。

ウルトラマンポーズだとよく言われます(笑)。

――ですよね(笑)。

※こちらは昨シーズン「LV」ゴールパフォーマンスがまだ完全に定着していなかった頃の写真だが、現在はゴールが決まると選手たちの「L」に合わせて両手を上げ、一面の「V」ポーズ!徳島が得点した際はピッチだけでなくスタンドにも注目だ。